「毎月きちんと院内ミーティングをしています」
スタッフが集まり、医院の問題点について話し合う。改善案も出て、その場では「これからこうしていきましょう」と決まる。
ところが、次のミーティングになると同じ問題が話題になっている。
このような医院は少なくありません。
問題は、ミーティングをしていないことではありません。話し合った内容を実行するところまで管理できていないことです。
院内ミーティングの目的は、スタッフが集まって意見交換することではありません。医院の課題を共有し、解決するための行動を決め、実際に医院を変えていくことにあります。
今回は、院内ミーティングをしても何も変わらない医院に共通する問題について考えてみましょう。
院内ミーティングをしても何も変わらない医院の共通点
話し合うだけで終わっている
ミーティングで活発に意見が出れば、それだけで有意義な時間だったように感じます。
しかし、重要なのはその後です。
- 課題について意見を出す
- 具体的な改善策を決める
- 誰が実行するのか決める
- いつまでに行うのか決める
例えば、「最近、患者さんの待ち時間が長くなっている」という問題について話し合い、「予約の取り方を見直した方がよい」という結論が出たとします。しかし、誰が何をいつまでに見直すのかが決まっていなければ、日常業務が始まった途端に後回しになってしまいます。
ミーティングでは「何をするか」だけでなく、担当者と期限まで決めることが重要です。
毎回ゼロから話し合っている
前回のミーティングで決めたことを確認せず、新しい議題から始めていないでしょうか。
これでは、決めたことが実行されたのか分かりません。
前回、
「受付方法を変更する」
「業務マニュアルを修正する」
「患者さんへの案内方法を統一する」
と決めたのであれば、次回はまずその結果を確認します。
実行できたのか。できなかったのであれば、なぜできなかったのか。実行した結果、問題は改善したのか。
この確認がなければ、「決めたけれど誰もやらなかった」という状態が繰り返されます。
ミーティングは一回ごとに完結するものではなく、前回の決定事項を次回へつなげていくことが重要です。
決まったことを記録していない
ミーティング中には全員が理解していたつもりでも、数日経つと認識がずれることがあります。
- 決定事項を記録する
- 担当者を記録する
- 期限を記録する
- 次回確認する項目を残す
詳細な議事録を毎回作る必要はありません。
「何が決まったのか」「誰が担当するのか」「いつまでに行うのか」という最低限の情報が残っていれば、実行状況を確認できます。
また、参加できなかったスタッフにも決定事項を共有する必要があります。
ミーティングに参加した人だけが知っていて、翌日からスタッフによって対応が違うようでは、組織として決めたことになりません。
記録はミーティングの内容を保存するためではなく、決めたことを実行するために残すものと考えることが大切です。
院長が最後に全部決めてしまう
スタッフから意見を求めているにもかかわらず、最後には院長がすべて決めてしまう医院もあります。
もちろん、経営上の最終判断を院長が行う必要がある場面はあります。
しかし、毎回スタッフが意見を出しても、
「それは難しい」
「今までのやり方でいい」
「それよりこうした方がいい」
と院長が結論を出してしまえば、次第にスタッフは意見を出さなくなります。
「どうせ先生が決めるから」と考えるようになれば、ミーティングは院長からスタッフへの連絡会になってしまいます。
スタッフに任せられる課題については、意見を聞くだけでなく、解決策を考え、実行するところまで任せることも必要です。
院内ミーティングは、スタッフが医院運営に参加する機会でもあります。

まとめ
院内ミーティングを定期的に開催していることと、医院が改善していることは同じではありません。
課題について話し合ったら、具体的な行動を決める。担当者と期限を明確にする。そして次回のミーティングで、実行できたのか、結果はどうだったのかを確認する。
この流れがあって初めて、ミーティングが医院の改善につながります。
また、院長だけが答えを出すのではなく、スタッフ自身が考え、実行する機会をつくることも組織づくりには重要です。
「話す→決める→実行する→確認する」というサイクルを回すこと。院内ミーティングは話し合うための時間ではなく、医院を少しずつ変えていくための仕組みとして活用することが大切です。
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