「この前のミーティングで決めたはずなのに、何も変わっていない」
院内ミーティングを行っていると、このようなことが起こる場合があります。
話し合いの中では全員が納得し、「来週からやりましょう」と決まった。それなのに、しばらくすると以前と同じやり方に戻っている。
そこで「スタッフの意識が低い」「決めたことを守ってくれない」と考えてしまうかもしれません。
しかし、実行されない原因がスタッフの意識だけにあるとは限りません。
誰がやるのか決まっていない。期限がない。具体的な方法が分からない。実行したかどうかを誰も確認していない。
こうした状態では、せっかく決めたことも日々の忙しさの中に埋もれてしまいます。
今回は、ミーティングで決めたことを実際の行動へ変えるために必要な仕組みについて考えてみましょう。
院内ミーティングをしても何も変わらない医院の共通点
「やりましょう」で終わっている
ミーティングで方針が決まっても、それだけでは実行できません。
- 何をするのか具体的にする
- 誰が担当するのか決める
- いつまでに行うのか決める
- 完了の基準を明確にする
例えば、「患者さんへの説明方法を統一しましょう」と決めたとします。しかし、具体的に何を変えるのか、誰が説明方法をまとめるのか、いつから新しい方法に切り替えるのかが決まっていなければ、スタッフそれぞれの解釈で終わってしまいます。
「何を・誰が・いつまでに・どの状態まで行うのか」まで決めることで、初めて行動に移せる決定になります。
担当者が決まっていない
「みんなでやりましょう」という決め方にも注意が必要です。
全員が取り組む内容であっても、その実行を管理する人まで全員にしてしまうと、結果として誰も責任を持たないことがあります。
例えば、院内マニュアルを見直すのであれば、実際の意見は全員から集めても、取りまとめる担当者は一人決めておきます。
その担当者が進捗を確認し、必要に応じて他のスタッフへ協力を求める形にすれば、仕事が止まりにくくなります。
これは担当者一人にすべての仕事を押し付けるという意味ではありません。
実行する人と、その実行を管理する人を明確にすることが重要です。
「誰かがやってくれるだろう」という状態をなくすだけでも、決定事項は動きやすくなります。
日常業務にどう組み込むか決めていない
新しい取り組みを決めても、翌日からはいつもの診療が始まります。
スタッフは患者対応や診療補助、事務作業など日々の仕事を抱えています。その中に新しい仕事が追加されれば、優先順位が曖昧なものほど後回しになります。
そのため、新しいことを始めるときには、
「いつ行うのか」
「これまでの業務の何を変えるのか」
「誰が確認するのか」
まで考える必要があります。
新しい業務を追加するのであれば、反対にやめられる業務がないかを考えることも必要でしょう。
ミーティングで決めたことを実行するには、「やるべきこと」として決めるだけでなく、日常業務の中で実際にできる形まで設計することが大切です。
実行したかどうかを確認していない
決定事項が実行されない医院では、その後の確認がないことも少なくありません。
- 期限になったら進捗を確認する
- 実行できなかった理由を確認する
- 実施後の変化を見る
- 必要なら方法を修正する
次回のミーティングになって初めて、「そういえば、あれはどうなりましたか?」と確認するようでは、実行管理としては不十分です。
また、できなかった場合に担当者を責めるだけでは改善につながりません。
時間がなかったのか、方法が分からなかったのか、他のスタッフとの調整が必要だったのか。実行を妨げた理由を確認し、必要であれば計画そのものを修正します。
「決めた→やったか確認する→問題があれば修正する」までを一つの流れにすることで、ミーティングの決定事項が実際の医院改善につながります。

まとめ
ミーティングで良い意見が出て、全員が賛成したからといって、その内容が自然に実行されるわけではありません。
何をするのかを具体的にし、担当者を決め、期限を設定する。そして日常業務のどこに組み込むのかまで考える必要があります。
さらに重要なのが、実行されたかどうかを確認することです。
実行できなかったのであれば、「スタッフがやらなかった」で終わらせず、なぜできなかったのかを確認して仕組みを修正します。
一度、前回のミーティングで決めたことを確認してみてください。それぞれについて「何を・誰が・いつまでに行い、誰が確認するのか」まで明確になっていますか?
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