Google口コミ対策|医院ができること・やってはいけないこと
口コミは医院の“第一印象”になっている
患者さんが初めてクリニックを探すとき、今や必ずといってよいほど見るのがGoogleの口コミです。
「●●市 歯医者」「△△駅 皮膚科」などと検索すると、医院名とともに★(星)評価やコメントが表示されます。
これらの口コミは、ホームページ以上に“リアルな印象”として見られがちです。
良い口コミは信頼につながり、悪い口コミは来院のハードルになります。
今回は、そんなGoogle口コミに関して、医院としてできること・やってはいけないことを整理してみましょう。
なぜ口コミは重要なのか?
口コミは「評価」以上に「安心材料」です。
患者さんは次のような視点で口コミを見ています:
- スタッフの感じはどうか
- 説明は丁寧か
- 無理に自費診療をすすめられないか
- 院内がきれいか、混雑状況はどうか
つまり、診療技術そのものではなく“接遇や空気感”が書かれることが多いのです。
これは裏を返せば、日々のスタッフの対応がそのまま口コミ評価になるということでもあります。
良い口コミを増やすには「お願いしすぎない」ことが重要
多くの医院が「良い口コミを増やしたい」と考えますが、直接「口コミお願いします」と頼む行為はGoogleポリシー違反に該当する可能性があります。
【やってはいけない例】
- ポイントや景品と引き換えに投稿を依頼する
- 院内に「★5つでお願いします」と掲示する
- 投稿するよう患者さんに強く促す
これらはアカウント停止などのリスクもあります。
自然に口コミが増えるための“空気づくり”
- 「スタッフさんが親切だった」
- 「先生が丁寧に話を聞いてくれた」
- 「院内が清潔で安心した」
このようなコメントが自然に生まれるよう、日常の中で“患者さん目線の行動”を積み重ねることが口コミ対策の本質です。
口コミは集めるものではなく、生まれるもの。
その前提に立って行動することが、結果的に評価を上げる近道になります。
口コミに返信するかどうか?
Googleビジネスプロフィールでは、医院側から口コミに返信することが可能です。
【返信のポイント】
- すべてに返信する必要はありません
- 誹謗中傷でなければ、丁寧にお礼を返すだけでも好印象
- 否定や反論は避け、「ご不便をおかけしました」など配慮のある表現を
返信は既存患者さんよりも“これから見る人”に対するメッセージだと考えると良いでしょう。
悪い口コミが来たとき、どうするか?
どれだけ誠実な運営をしていても、ネガティブな口コミはある日突然投稿されるものです。
まず大切なのは、冷静さを失わないこと。その口コミが本当に医院の課題を反映しているのか、あるいは誤解や感情的な表現なのかを丁寧に見極める必要があります。
対応のステップとしては、次のような整理が効果的です。
● 事実確認を行う
まずは、内部で事実関係を確認します。
- その患者さんは実際に来院しているか
- 口コミに書かれている対応や状況に心当たりはあるか
- どのスタッフが対応したか
場合によっては電子カルテや受付記録を振り返ることで、状況の整理が可能になります。ここで重要なのは、「誰が悪いか」を探すのではなく、「何が起きたのか」を客観的に把握する姿勢です。
● 感情で反応しない
ネガティブな口コミに対し、院長やスタッフが感情的に反論したり、強い言葉で応答したりすると、状況はさらに悪化します。
投稿者に向けたつもりの言葉が、第三者である未来の患者さんにどう映るかを意識しましょう。
返信が必要と判断した場合は、誠実かつ冷静なトーンで、「ご不快な思いをさせてしまったこと」へのお詫びや、「今後の改善に努める旨」を伝えると好印象です。
すべての口コミに返信する必要はありませんが、対応の姿勢を見せることは信頼につながります。
【NGな対応】
悪い口コミを受け取ったとき、以下のような行動はかえって信頼を損なうことにつながります。
- 「二度と来ないでください」など、攻撃的・否定的な返信
- 実名やスタッフ名、内部事情を含めた内容での返信
- 無視を決め込んで何も対応しない(放置は無関心と受け取られます)
口コミへの対応は、投稿者だけでなくそれを見る第三者に向けた医院の姿勢の表れです。
たとえ一時的に納得できない内容であっても、誠実で配慮のある対応が、結果的に信頼回復やイメージ改善につながります。
悪質な口コミや嫌がらせの場合
稀に、「実際に来院していない人物」や「元スタッフ・競合からの嫌がらせ」といった悪質な投稿が行われることもあります。
この場合はGoogleのヘルプページから「ポリシー違反報告」を行いましょう。
URL:https://support.google.com/business/answer/4596773
虚偽や悪質な内容であると認められれば、Googleの判断で削除されるケースもあります。
ただし、すべての削除申請が通るわけではないため、あくまで選択肢のひとつとして冷静に活用しましょう。
また、複数回の虚偽投稿が続く場合は、弁護士や専門機関に相談する選択肢も持っておくと安心です。
ポイントは「スタッフ全体」で向き合うこと
口コミ対策は、院長だけが頑張っても意味がありません。
実際には受付・歯科衛生士・看護師・事務スタッフなど、すべての対応が口コミの内容をつくります。
そのためには:
- 朝礼やミーティングで接遇意識を共有
- 対応事例を学び、言葉遣いや態度を確認
- 「自分も口コミされているかも」という意識を持つ
こうしたチーム全体のホスピタリティ意識の底上げが、最も効果的な口コミ対策になります。

まとめ|口コミの本質は「信頼の言葉」
Google口コミは、医院にとって“デジタル上の口コミ紹介カード”です。
内容をコントロールすることはできませんが、信頼を生む行動は日々積み重ねられます。
評価の星の数や、たった1件の悪い口コミに気を取られがちですが、本当に見るべきなのは“なぜその声が生まれたのか”という背景です。
- 良い口コミには、医院の強みや魅力が詰まっています。
- 悪い口コミには、改善のヒントや“患者さんの期待”が隠れています。
- そして、対応の仕方には、その医院の人間力と姿勢が現れます。
星の数はひとつの目安にすぎません。
それよりも、どのような声が寄せられ、どう向き合ったかが医院の信頼を形づくっていくのです。
スタッフ一人ひとりが「自分の対応が誰かの口コミになるかもしれない」という意識を持ち、
院全体で接遇・ホスピタリティを高めていくことが、最も効果的な口コミ対策であり、ブランディングです。
見られているのは医院の点数ではなく、“人の姿勢”です。
今日もひとつの丁寧な対応が、明日の信頼の言葉につながっていきます。
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