チームビルディングミーティングをやってみよう(前編:目的・準備編)

クリニック経営において、診療技術や設備投資と同じくらい大切なのが「チーム力」です。
どれだけ優れた個人が集まっていても、スタッフ同士の信頼や連携が欠けていれば、患者さんへの対応や日々の診療に影響します。
そこで注目されているのが「チームビルディングミーティング」です。
これは日常業務とは別に、院内の人間関係や情報共有を強化し、チームとしての一体感を高めるための話し合いの場です。

今回の前編では、ミーティングの必要性と目的、そして実施前に押さえておきたい準備のポイントを解説します。

目次

なぜクリニックにチームビルディングが必要なのか

クリニックの仕事は、一人の力だけで完結するものではありません。
診療補助、受付対応、会計、説明、院内清掃に至るまで、多くの役割が連動し、互いに影響し合いながら成り立っています。
しかし、日々の忙しさの中では、スタッフ同士が腰を据えて話す時間が取れず、気づかないうちに誤解や不満が蓄積することがあります。

例えば、

こうした問題は、個人の能力不足ではなく、コミュニケーション不足から起こる場合が多いです。
チームビルディングミーティングは、この溝を埋め、信頼関係と連携力を育てるための「安全な話し合いの場」として機能します。


チームビルディングミーティングの目的

うまく設計されたミーティングは、単なる雑談や情報共有にとどまらず、次の3つの効果をもたらします。


実施前に決めておくべきこと

成功するチームビルディングミーティングは、実施前の設計段階で方向性が決まります
以下のポイントを事前に整理しておきましょう。


成功させるための準備

  1. アジェンダ(議題)の作成
     当日のテーマを事前に共有しておくと、意見が出やすくなります。
     「最近うまくいっていること」「困っていること」など、ポジティブ・ネガティブ両方をバランスよく入れるのがポイントです。
  2. 意見が出やすい雰囲気づくり
     アイスブレイクや簡単な近況報告から始めると、緊張がほぐれます。
     「否定しない」「遮らない」といったルールを明示し、心理的安全性を確保します。
  3. 資料やツールの用意
     必要に応じて患者アンケートの結果、業務データ、院内マニュアルなどを準備します。
     ホワイトボードや付箋を活用すれば、意見を可視化して整理できます。
  4. 発言機会の均等化
     積極的に話す人とそうでない人の差が出ないよう、進行役が意識的に発言を促します。
     特に新人や立場の弱いスタッフにも意見を聞く姿勢が大切です。

チームビルディングミーティングは、日々の診療や業務改善を支える「土台づくり」の時間です。
準備不足のまま実施すると、単なる雑談や報告会で終わってしまいますが、目的と準備をしっかり整えれば、スタッフ同士の信頼関係が深まり、患者さんへのサービス品質向上にもつながります。

次回の後編では、実際の進め方や意見を引き出すコツ、そして継続的に運営するための工夫について解説します。


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