「今年は患者さんへの説明力を高める」
「もっと積極的に仕事に取り組む」
スタッフが目標を立てていても、数か月経つと日々の仕事は以前とほとんど変わっていないことがあります。
目標そのものが悪いわけではありません。しかし、目標を決めただけでは、毎日の行動はなかなか変わりません。
例えば「説明力を高める」という目標なら、明日の診療から具体的に何を変えるのでしょうか。そこまで決まっていなければ、忙しい日常業務の中で目標への意識は次第に薄れてしまいます。
スタッフの目標を成長につなげるには、目標と日々の具体的な行動を結び付けることが必要です。
今回は、スタッフの目標が日々の行動につながらない医院の共通点について考えてみましょう。
スタッフの目標が日々の行動につながらない医院の共通点
目標が抽象的な言葉で終わっている
行動につながらない目標には、具体性が不足していることがあります。
- 何をするのか明確にする
- 具体的な行動に置き換える
- 達成の基準を決める
- 期限を設定する
例えば、「患者さんとのコミュニケーションを大切にする」という目標だけでは、人によって取り組むことが違ってしまいます。
「説明後には必ず理解できたか確認する」「患者さんから質問がないか一言声を掛ける」など、実際の行動まで決めることで、目標を日常業務へ落とし込むことができます。
大きな目標だけを見ている
半年後、一年後の目標だけでは、今日何をすればよいのか分からないことがあります。
- 年間目標を小さく分ける
- 月ごとの行動を決める
- 今日からできることを考える
- 少しずつ難易度を上げる
例えば、「半年後までに新人を指導できるようになる」という目標なら、まず業務手順を説明できるようになる、次に後輩と一緒に業務を行う、その後一人で指導を担当するといった段階に分けることができます。
最終的なゴールだけを見るのではなく、そこへ到達するまでの小さな目標を設定することで、毎日の仕事の中で取り組みやすくなります。
目標が通常業務と別物になっている
個人目標を立てても、それを「普段の仕事とは別に取り組むもの」と考えてしまうと長続きしません。
スタッフは毎日、患者対応や診療のサポート、受付、事務作業など多くの業務を行っています。そのうえで「時間があるときに目標にも取り組んでください」と言われても、忙しい日には後回しになるのは当然です。
大切なのは、日常業務そのものを成長の機会にすることです。
例えば、「説明力を高める」が目標なら、毎日の患者さんへの説明がそのまま実践の場になります。「業務効率を高める」が目標なら、日々の仕事の中で無駄な作業を一つ探すことも行動になります。
目標達成のための特別な時間をつくるだけでなく、普段の仕事の中で何を変えるのかを決めることが、継続につながります。
行動したかどうかを確認していない
目標を行動につなげるためには、定期的な確認が欠かせません。
- 決めた行動を実践できたか確認する
- できなかった理由を考える
- 行動による変化を振り返る
- 次に取り組むことを決める
例えば、月に一度でも「今月は何をしたのか」「やってみてどうだったか」を確認すれば、目標への意識を維持しやすくなります。実行できなかった場合には、本人の意欲だけを問題にせず、目標が難し過ぎなかったか、実践する機会があったかも確認します。
目標を評価するときは、最終的な達成結果だけでなく、そこへ向けた行動にも目を向けることが重要です。

まとめ
スタッフの目標が日々の行動につながらないのは、本人のやる気だけが原因とは限りません。
目標が抽象的なままになっていないか、大きな目標だけを設定していないか、通常業務と切り離されていないか、行動を定期的に確認しているかという視点から見直す必要があります。
「半年後にどうなりたいか」を決めたら、次に考えるべきなのは「そのために明日から何をするか」です。そして、小さな行動を繰り返し確認することで、目標は少しずつスタッフの日常に定着していきます。
目標を掲げるだけでなく、毎日の仕事の中で具体的に何を変えるのかまで決めることが、スタッフの成長につながります。
一度、スタッフが現在掲げている目標を確認してみてください。その目標に対して「明日から何をするのか」まで具体的に決まっていますか?
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