新患数の目標を決めるだけでは患者は増えない~「月○人」を具体的な行動に変える~

「今年は新患を月50人に増やしたい」

「毎月あと10人、新患が増えれば売上も安定する」

医院経営では、新患数を重要な経営指標として目標にしている医院も多いでしょう。

目標を持つこと自体は大切です。しかし、「新患月50人」という数字を掲げただけで患者さんが増えるわけではありません。

現在何人の新患が来ているのか。どこから来院しているのか。何をすればあと10人増やせるのか。そこまで具体化して初めて、目標が経営改善のための行動につながります。

今回は、新患数の目標を「ただの数字」で終わらせず、実際の集患につなげるための考え方について解説します。


目次

まず現在の新患数を正しく把握する

目標を決める前に、現在の状況を把握する必要があります。

例えば、月30人から50人を目指すのと、月45人から50人を目指すのでは、必要な対策が違います。また、年間平均だけを見ていると、季節による変動を見落とすことがあります。

まず現在の新患数がどのように推移しているのかを数字で把握し、どの程度増やす必要があるのかを明確にすることが出発点です。


「どこから来ているか」を把握する

新患数だけを集計しても、何が新患獲得につながっているのかは分かりません。

例えば、毎月40人の新患が来院していても、そのうち25人がホームページ経由なのか、紹介が中心なのかによって今後の対策は変わります。

来院経路を把握していなければ、効果のある施策へ投資することも、効果の低い施策を見直すこともできません。

単に「新患が増えた・減った」を見るのではなく、何によってその数字が生まれたのかを見ることが重要です。


「あと10人」を具体的な施策に変える

「新患をあと10人増やす」という目標を立てたら、次に考えるべきなのは、その10人をどうやって増やすかです。

例えば、ホームページから3人、Googleマップから2人、既存患者さんからの紹介で3人、その他の施策で2人といったように、目標を具体的な経路へ分けて考えることができます。

もちろん、実際にその通りになるとは限りません。

しかし、「とにかく新患50人を目指そう」とスタッフへ伝えるより、ホームページの内容を改善する、口コミを確認する、紹介しやすい医院づくりを考えるなど、具体的な行動へつなげることができます。

また、新患数が不足しているからといって、すぐに広告費を増やすのが正解とも限りません。

現在の集患経路を分析すると、すでに成果が出ている施策をさらに伸ばした方が効率的な場合もあります。

目標と現在の数字との差を、具体的な施策へ落とし込むことが経営計画では重要です。


新患数だけでなく、その後も確認する

新患を増やすことだけを目標にすると、集患そのものが目的になってしまいます。

例えば、広告によって新患が20人増えても、その多くが一度の来院で終わっているのであれば、広告の成果だけではなく、来院後の対応も確認する必要があります。

また、新患を増やし過ぎた結果、予約が取りにくくなったり、待ち時間が長くなったりすれば、既存患者さんへの影響も出てきます。

「何人来たか」だけでなく、「その患者さんがその後どうなったか」まで見ることで、新患獲得を医院経営全体の改善につなげることができます。


新患数の目標を設定することは大切ですが、「月○人」という数字を掲げるだけでは患者さんは増えません。

現在の新患数を把握し、どこから来院しているのかを分析する。そして目標との差を埋めるために、どの集患経路をどのような施策で伸ばすのかまで具体化する必要があります。

さらに、新患獲得に成功した後、その患者さんが継続して通院しているかまで確認することも重要です。

「新患を月50人にする」という数字はゴールではありません。その数字を実現するために「何をするのか」まで決まって初めて、経営目標になります。

一度、新患数の目標を確認してみてください。「あと何人必要か」だけでなく、「その患者さんをどこから、どうやって増やすか」まで決まっていますか?
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