「患者満足度調査を実施したら、ほとんどの項目が高評価だった」
「満足度が90%を超えているから、特に問題はないだろう」
患者満足度調査で良い結果が出れば、院長としてもうれしいものです。
しかし、評価が高いからといって、患者さんが本当に満足しているとは限りません。
調査方法や回答者の偏りによって、実態以上に良い結果が出ている可能性もあります。
大切なのは、高評価をそのまま受け入れるのではなく、調査結果が患者さんの実態を正しく反映しているかを確認することです。
患者満足度調査の結果が良すぎるときに確認したいこと
患者満足度が高く出やすい4つの理由
患者満足度調査では、調査の実施方法によって結果が変わることがあります。
- 満足している患者さんに回答が偏っている
- 医師やスタッフへの遠慮が働いている
- 質問項目が肯定的な回答を誘導している
- 回答者数が少なく、結果が偏っている
例えば、受付スタッフが親しい患者さんにだけアンケートをお願いしていれば、当然ながら高評価になりやすいでしょう。
また、スタッフの目の前で回答する場合、不満があっても正直に書きにくい患者さんもいます。
満足度が高い理由は、医院の評価が良いからなのか、調査方法に問題があるからなのかを見極める必要があります。
高評価でも見落としてはいけない4つのポイント
全体の満足度が高くても、細かく確認すると課題が見つかることがあります。
- 項目ごとの評価に差がないか
- 低評価をつけた患者さんが何に不満を感じているか
- 自由記述に改善要望が書かれていないか
- 前回調査と比べて評価が低下していないか
例えば、総合満足度が95%でも、待ち時間に対する満足度が70%であれば、改善を検討する余地があります。
また、全体では高評価でも、一部の患者さんが医師の説明や受付対応に強い不満を感じているかもしれません。
平均点や満足度の割合だけでなく、少数の低評価や自由記述にも目を向けることが大切です。
回答していない患者さんの存在を忘れない
患者満足度調査で特に注意したいのが、アンケートに回答していない患者さんです。
例えば、100人の患者さんにアンケートを案内し、20人が回答したとします。
その20人のうち19人が満足していれば、回答者の満足度は95%です。
しかし、残りの80人がどのように感じているかは分かりません。
満足しているから回答しなかったのか、不満があるけれど回答する気にならなかったのか、その理由はさまざまです。
また、通院をやめてしまった患者さんの意見は、通常の院内アンケートでは集めにくいという問題もあります。
そのため、満足度の数値だけでなく、回答率や回答者の属性、患者数の推移なども併せて確認することが重要です。
調査結果は、回答してくれた患者さんの評価であり、すべての患者さんの意見を表しているとは限りません。
調査結果の信頼性を高める4つの取り組み
患者満足度調査を経営改善に役立てるためには、正確な意見を集める工夫が必要です。
- できるだけ幅広い患者さんに回答を依頼する
- スタッフの目を気にせず回答できる環境を整える
- 回答を誘導しない中立的な質問を設定する
- 回答率や回答者の属性も確認する
例えば、特定の患者さんだけに依頼するのではなく、QRコードなどを活用して幅広い患者さんが回答できるようにする方法があります。
また、「スタッフの対応は丁寧でしたか」と尋ねるよりも、「スタッフの対応をどのように評価しますか」といった中立的な聞き方が適切です。
調査方法を統一して継続的に実施すれば、前回との比較もしやすくなります。
患者満足度調査では、高い点数を取ることよりも、患者さんの本当の評価を把握することが重要です。

まとめ
患者満足度調査で高評価が得られることは、医院にとって喜ばしいことです。
しかし、回答者の偏りや調査方法によって、実態以上に良い結果が出る場合もあります。
平均点だけでなく、低評価の内容や自由記述、回答率なども確認しましょう。
患者満足度調査の目的は、高評価を確認することではなく、患者さんの声から改善のヒントを見つけることです。
一度、自院の調査結果を振り返ってみてください。高い満足度の数字に安心して、見落としている課題はありませんか?
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