「受付の印象」で患者さんの心は決まる?医療機関の身だしなみと信頼形成

医療機関で働くスタッフの「身だしなみ」は、単なるマナーや見た目の話ではありません。
それは患者さんの“安心”や“信頼”を支える、「無言の接遇」として極めて重要な要素です。

特に受付は、患者さんが最初に接する「医院の顔」。
その印象は、医院全体への信頼感や継続利用に大きく影響します。

本記事では、患者さんのカスタマージャーニーに沿って、身だしなみの重要性と、改善されない場合の対応までを整理します。


目次

1. 受付の第一印象が医院の評価を左右する

初診の患者さんは、「ここは信頼できる医院だろうか」と不安を抱えています。
このとき、受付スタッフの身だしなみが以下のようであればどうでしょうか?

患者さんは「この医院、大丈夫かな…」と一瞬で不信感を持ち、その気持ちは診療中も引きずられます。
逆に、清潔感ある身だしなみと明るい表情で迎えられた場合、「ここなら安心」と自然に心が開かれます。


2. カスタマージャーニーで見る「印象の分岐点」

患者さんの体験を“カスタマージャーニー”で整理すると、受付の印象がどれほど影響を与えているかが明確になります。

ステージ 患者さんの気持ち 身だしなみの影響
来院前 不安・期待 清潔感がある受付=安心感の入口
初回来院 緊張・観察 第一印象で医院全体の評価が決まる
診療中 判断・比較 初期印象が診療への信頼感に影響
会計・帰宅 継続・紹介意欲 帰る時の対応や雰囲気がリピートにつながる

つまり、受付の身だしなみ・所作・表情の質が、医院全体の印象を「信頼」にするか「不安」にするかを左右するのです。


3. 身だしなみは“組織の文化”として共有すべき

「感じのいい対応を」「清潔に」と言っても、人によって基準が違います。
だからこそ、医院として以下の視点で共通認識を育てることが重要です。

身だしなみの指摘は時にセンシティブな話題になりますが、「個人攻撃」ではなく「組織の文化」として伝えることで納得感が生まれます。


4. 注意しても改善しないスタッフへの対応

どれだけ方針を共有しても、なかには指摘をしても改善が見られないスタッフもいます。
その場合には以下のような段階的対応が必要です。

(1) 初回指導は個別に行う

「○○さんの○○の点が気になるという声がある」「医院としてこの点を大切にしている」と、あくまで組織としての視点で伝えます。

(2) 指導内容を記録し、次回チェックの約束を

「次回の◯日までに改善できているかを一緒に確認しましょう」とゴールを明確にし、本人の納得を得ることが重要です。

(3) それでも変わらない場合は「配置変更」や「更新見直し」を含めて検討

スタッフが改善の意思を示さず、組織文化を守れない場合は、その人のためにも環境を変える必要があります。
“他のスタッフが我慢することで全体が疲弊する”という状況は、避けなければなりません。


5. 院長・リーダーがすべき3つの行動


受付スタッフの身だしなみは、ただの外見ではなく「医院の信頼性」を支える柱です。
患者さんの体験をより良いものにするためには、全員がその意識を持ち、行動を変えていく必要があります。

注意しても変わらない場合は、組織として毅然と対応すること。
それは“辞めさせるため”ではなく、“医院全体を守るため”に必要な判断です。

身だしなみとは、「心のあり方を形にしたもの」
誰もが安心して通える医院づくりは、受付の第一印象から始まっているのです。



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