クリニックを経営していると、スタッフの人数が増えるにつれて「院長一人ですべてを見きれない」という壁に直面します。
開業当初は数名のスタッフで十分に回っていた体制も、成長とともに業務が複雑化し、院長がすべての判断や指示を出すのは現実的ではなくなります。そこで必要になるのが「リーダー(主任)」の存在です。
リーダーを配置することは、単に役職を増やすことではなく、組織化の第一歩であり、医院経営の安定と成長を支える仕組みづくりでもあります。
組織化の第一歩!リーダー(主任)を作ろう【後編】
リーダー育成のポイント
リーダーを任命した直後は、多くの人が不安を抱きます。「自分に務まるのか」「スタッフにどう思われるのか」というプレッシャーは当然です。そのため、最初から大きな責任を任せるのではなく、段階的に役割を広げることが重要です。
例えば次のようなステップを意識します。
- 最初は日常業務の小さな決定(シフト調整や備品発注)を任せる
- 徐々にスタッフへの指示や教育の一部を担当してもらう
- 会議やミーティングで意見を述べ、方針づくりに関与してもらう
このように「小さな成功体験」を積み重ねることで、リーダーは自信を持ち、周囲からも信頼を得ていきます。
権限と責任のバランスを伝える
リーダーに役割を与えるとき、必ず「権限と責任のバランス」を明確にしましょう。
権限だけを渡すと独裁的になりやすく、責任だけを負わせると潰れてしまいます。「この範囲まではあなたが判断してよい」「ただし最終判断が必要な場面は院長に報告する」といったルールを最初に決めておくと混乱が避けられます。
院長は口出しを減らし、信頼を示す
リーダーを育てるうえで最も難しいのは「院長自身が口出しを減らすこと」です。
せっかく任せたのに「やっぱり自分でやったほうが早い」と介入してしまうと、リーダーは自信を失い、スタッフからの信頼も揺らぎます。
失敗も成長の一部と捉え、あえて見守る勇気が必要です。リーダーが決断し、その結果を院長がフォローする。この姿勢こそが「信頼して任せている」というメッセージになります。
リーダーを孤立させない
新しい役割を担うリーダーは、時に孤独を感じます。
スタッフと院長の間に立ち、板挟みになることも少なくありません。そのため、院長は意識的にリーダーと対話する時間を持ち、悩みや課題を共有できる関係を築くことが重要です。月に1回の個別面談や、ちょっとした相談に耳を傾ける場を作ることで、リーダーは安心して役割に取り組めます。
また、リーダーを一人にせず「サブリーダー」や「担当分野ごとの責任者」を配置するのも効果的です。複数人で支え合う体制を整えることで、負担が軽減され、リーダーが継続して力を発揮しやすくなります。
リーダーが育つと組織がどう変わるか
リーダーが定着すると、クリニックの組織は大きく変わります。
- 院長が診療や経営に集中できるようになる
- スタッフ間の連携がスムーズになり、現場の混乱が減る
- 新人教育が体系化され、チームの力が底上げされる
- 問題解決がリーダー主体で行われ、院長の負担が分散される
こうした変化が積み重なることで、クリニック全体が「人に依存する組織」から「仕組みで動く組織」へと進化していきます。

まとめ
リーダー(主任)を置くことは、医院の組織化における最初の大きな一歩です。しかし、任せるだけでは機能せず、院長のサポートや環境整備が不可欠です。小さな成功体験を積ませ、権限と責任のバランスを示し、孤立させないこと。これらを意識してリーダーを育てていけば、スタッフは自然に成長し、組織は安定していきます。
前後編を通じてお伝えしたように、「院長一人で抱える」状態から「リーダーを中心に動く」体制へ移行することは、医院経営の安定と成長に直結します。ぜひ、貴院でもリーダーづくりの第一歩を踏み出してみてください。
無料リソースのご案内
組織力を強化し、医院の成長を加速させたいとお考えの院長へ。
経営の現状と改善ポイントを客観的に把握できる「BSCチェックリスト(75%公開版)」を無料でご提供しています。
ぜひ下記ボタンより請求し、自院の組織づくりにお役立てください。
グロースビジョンでは読み物として得た知見を、実際の医院改善に活かすための【無料ツール・サポート】をご用意しています。
先生の大切な1歩を支援します。お気軽にどうぞ。
接遇5原則チェックシート
接遇の基準をシンプルに可視化。
院内研修や個別指導に活用
満足度調査ツール 半年無料
満足度と改善点を数値化できる
E-Pサーベイが半年無料
BSCチェックリスト
医業収入UPの戦略マップづくりに
無料でも75%公開してます

