医院の育成において、多くのスタッフがつまずくポイントが「自己評価と他者評価のズレ」です。本人はできているつもりでも、院長・先輩から見ると基準に達していないという状況は珍しくありません。
このズレが放置されると、誤った努力を続けたり、不満や誤解が生まれたりし、成長が止まる原因にもなります。逆に、このズレを上手に埋められる医院は、スタッフの成長スピードが速く、チームのコミュニケーションも安定します。
本記事では、双方が納得しながら評価をすり合わせるための具体的な方法を解説します。
自己評価と他者評価のズレを埋める方法
1. ズレは“可視化”しない限り埋められない
ズレのほとんどは“認識の非対称”から生まれます。本人は「できている」と感じていても、評価者は「基準に届いていない」と判断する。このギャップを埋めるには、曖昧な表現ではなく、事実ベースの可視化が不可欠です。
- 行動基準を言語化して共有する
- できている行動・できていない行動を具体例で示す
- 主観ではなく“観察事実”をフィードバックする
- 評価項目を抽象化せず「行動レベル」まで落とす
可視化されると、スタッフは“どこを改善すべきか”を理解できます
曖昧なまま評価を伝えると、本人は「なぜ低く見られたのか」が分からず不満だけが残ります。具体的な行動レベルで明確化することで、改善の方向性が一気に定まり、成長につながる“建設的な対話”が可能になります。
2. 本人に“内省”の時間をつくることでズレが縮まる
ズレを解消するうえで重要なのは、評価者が一方的に伝えるのではなく、本人が自分で気づけるように働きかけることです。内省は成長の起点であり、行動変容につながる強力なステップとなります。
- 「どう感じた?」と感想を聞く
- 「どこができたと思う?」と自己分析を促す
- 行動の背景・意図を丁寧に聞き取る
- できた点を肯定しつつ改善点へつなげる
内省した本人は、評価者の視点を受け入れやすくなります。
内省を丁寧に促すと、本人は評価を“押しつけ”ではなく“気づき”として受け取れるようになります。これはズレを埋めるうえで非常に重要で、評価ミーティングの雰囲気も前向きになり、継続的な成長サイクルが生まれます。
3. ズレを埋めるのは“対話”であり、叱責ではない
自己評価と他者評価のズレが大きい場面では、評価者が強い口調で指摘してしまうことがあります。しかし、叱責するとスタッフは防衛モードに入り、内容が届かなくなります。ズレを埋める本質は、双方の認識を丁寧にすり合わせる対話にあります。
「あなたは間違っている」ではなく、「こう見えている」という事実の共有こそが大切です。相手の視点を尊重しながら話すことで、初めて本質的な成長が始まります。
対話ができる関係性がある医院では、ズレのすり合わせがスムーズに進み、スタッフは評価を前向きに受け止めます。信頼を損なわない伝え方を心がけることで、改善が継続し、組織全体の雰囲気も安定します。
4. 最後は“行動レベルの約束”でズレを埋め切る
ズレの原因が理解できても、「明日からどう行動するか」が決まっていなければ改善は続きません。具体的な新しい行動を一緒に設定することで、ズレが確実に縮まります。
- 明日からやる行動を3つだけ決める
- 期限とチェック方法を共有する
- できた行動を評価面談で必ず振り返る
- 成果が出たら“小さく褒める”を徹底する
行動の約束は、ズレを埋めるための“橋”です。
行動レベルの約束があると、本人は迷いなく改善に取り組めるため、ズレが短期間で解消されます。やるべきことが明確なほど、成長実感が得られやすく、モチベーションも高まります。改善の定着には、この“行動の具体化”が欠かせません。

まとめ
自己評価と他者評価のズレは、放置すると不満や誤解の原因になりますが、可視化・内省・対話・行動化の4ステップで確実に埋めることができます。ズレは悪いものではなく、成長のチャンスです。医院の育成レベルを一段上げるためには、このズレを前向きに扱う姿勢が欠かせません。
ズレを丁寧にすり合わせられる医院は、スタッフとの信頼関係が強く、定着率や成長スピードも向上します。互いの認識を交換しながら、行動につながる改善を積み重ねることで、医院全体のレベルが底上げされます。
ズレを“成長の起点”に変える視点こそ、強い組織づくりの鍵です。
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