手術・処置前の患者さんに言ってはいけない言葉

手術や処置の直前は、患者さんが最も不安を感じやすいタイミングです。どれだけ小さな処置であっても、「痛いのかな」「失敗したらどうしよう」「本当に大丈夫だろうか」と緊張が高まっています

この時期の声掛けは、患者さんの感情を大きく左右する重要な要素です。しかし、スタッフ側が何気なく発した一言が、患者さんにとって大きな不安材料になってしまうことがあります。

今回は、手術・処置前に避けるべき言葉と、その背景にある心理を丁寧に整理していきます。


目次

不安を増幅させる“曖昧な言葉”は避ける

手術や処置の前に曖昧な表現を使うと、患者さんはその隙間を「不安」で埋めてしまいます。できるだけ明確な言葉に置き換えることが大切です。

患者さんは“曖昧な余白”に不安を感じます。
曖昧な安心より、短くても確かな説明の方が信頼につながります


不必要に不安を与える“痛み”に関する表現

痛みに関する言葉は、少しの表現でも大きく患者さんの感情を揺らします。具体的な痛みの説明は必要ですが、“刺激する表現”は避ける必要があります。

必要以上に“痛みを意識させる言葉”は避けましょう。
痛みの説明は“コントロールできる安心感”とセットで伝えると効果的です。


スタッフ側の不安を伝えてしまう言葉はNG

患者さんはスタッフの“態度や言葉の裏の感情”に敏感です。スタッフの不安や焦りが伝わると、処置前の緊張をさらに高めてしまいます。

手術前は患者さんの集中力も高まっており、言葉のニュアンスや声の揺れを拾いやすくなっています。
スタッフの「困った」「迷っている」ニュアンスが含まれる言葉は避ける必要があります。
「確認しますのでお待ちください」「念のため再チェックいたしますね」という“丁寧な姿勢”で言い換えることが大切です。
安心を支えるのは、“落ち着いた声のテンポ”と“迷いのない表現”です。


比較・一般化・他者の体験で不安を煽らない

他の患者さんの体験や一般化された言葉は、処置前の患者さんに「自分もそうなるかも」と不安を与える可能性があります。

比較や一般化は、患者さんの不安を増幅します。
手術前は“今、目の前の患者さん”だけに集中する姿勢が安心につながります。


手術や処置の前の患者さんは、想像以上に繊細な心理状態にあります。そのため、曖昧な言葉、痛みを意識させる言葉、比較・一般化、不安を感じさせる表現は避ける必要があります。

落ち着いた声で、確認を丁寧に行い、必要な情報を“安心とセット”で伝えることで「任せて大丈夫」と感じてもらえます。
言葉の選び方ひとつで、患者さんの緊張度は大きく変わります


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