仕事の合間に来院される方、スケジュール管理が厳密な方、待つことが極端に苦手な方――医療現場には“時間に厳しい患者さん”が一定数います。こうした患者さんは、時間の見通しが立たないことに強いストレスを感じており、待ち時間や段取り不足が不満の大きな要因になります。
時間に敏感な患者さんには、通常の説明では不十分で、より“明確”“簡潔”“先回り”したコミュニケーションが必要です。
今回は、時間に厳しい患者さんへのスムーズな接し方を整理します。
時間に厳しい患者さんへの上手な対応
最初の案内で「見通し」を示す
時間に厳しい患者さんにとって、最もストレスとなるのは“先が読めない状態”。最初の案内で見通しを示すだけで、不満の多くは解消されます。
● 「本日は◯分ほどお時間をいただきます」
● 「お呼びするまでの待ち時間はだいたい◯分です」
● 「治療内容により前後することがあります」
● 「急患対応で少し遅れる場合がございます」
● 「お時間に制限がありますか?」と一言確認
見通しを示すことは、“時間を尊重しています”というサインになります。
曖昧な案内は不安を増幅させます。最初の30秒が勝負です。
スピード感を出しながら“丁寧さ”を失わない
時間に厳しい患者さんは、スムーズさに敏感です。動作・説明・受付導線など、スピードと丁寧さの両立が求められます。
● 受付では必要な情報を簡潔に伝える
● 同じ説明を二度言わせない導線を意識
● 呼び出しは明るく・はっきり・素早く
● 手続きを先回りして準備しておく
● 動作は速く見せず“効率的”に行う
「素早い=焦っている」ではなく、「段取りが良い=安心」と感じてもらえる動きが鍵になります。
速さではなく“無駄のなさ”が時間に厳しい患者さんの安心要素です。
不安を招かないための“説明の工夫”
時間に厳しい患者さんは、説明不足に最も敏感です。十分な説明がないと「時間を無駄にされた」と感じ、ストレスが一気に高まります。
時間に厳しい患者さんには、情報量より“要点の明確さ”を優先します。結論→理由→追加情報の順番で伝えると、理解しやすく、誤解も起きにくくなります。
また、トラブルや混雑がある場合は、早めに短文で伝えることで不満の増幅を防げます。「遅れそうなので、あと◯分でご案内しますね」といった具体性が安心を生みます。
院内で共有したい“時間配慮ルール”
時間に厳しい患者さんへの対応は、スタッフ間で統一してこそ効果を発揮します。
● 受診目的と時間制限の有無を確認する
● 見通しの案内は必ず行う
● 混雑・急患対応は早めに共有する
● 受付・診療室・会計の連携を強化する
● 時間に厳しい患者さん情報をスタッフ間で共有
時間配慮の統一は、医院全体の“効率的で丁寧な印象”にもつながります。

まとめ
時間に厳しい患者さんは、見通し・効率・説明の明確さを非常に重視します。
最初の案内で不安を取り除き、動作は効率的に、説明は簡潔に。医院全体で統一した対応ができれば、時間に厳しい患者さんにも安心して来院してもらえるようになります。
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