「現場は頑張っているのに、なぜか組織が前に進まない」——多くの医院で感じられる停滞感の正体は、上でも下でもなく“中間層”にあります。
院長の方針が現場に届かない、現場の声が上に上がらない。その間で情報と判断が滞り、組織は静かに詰まっていきます。問題は中間層の能力不足ではありません。役割が曖昧なまま、期待だけが積み重なっている構造にあります。
本記事では、なぜ組織の詰まりが中間層で起きやすいのか、その仕組みと見直すべき視点を整理します。
組織の詰まりは、だいたい中間層で起きている
1. 情報が「止まる・薄まる・歪む」
中間層が機能しない組織では、情報の流れに必ず異変が起きます。院長の意図は十分に共有されず、現場の実態も正確に伝わりません。
- 院長の方針が抽象的なまま降りてくる
- 現場の声が要約されすぎる
- 都合の悪い情報が上がらない
- 伝言ゲーム化する
情報が正しく流れなければ、正しい判断はできません。これが組織の詰まりの第一段階です。
2. 判断が上にも下にも流れなくなる
情報が滞り始めた組織では、次の段階として「判断」が止まります。
中間層が判断を担う前提で設計されていない場合、誰も決断できず、すべてが宙に浮いた状態になります。本来は現場レベルで完結すべき小さな決定であっても、「これは決めていいのか」「責任を取れるのか」という不安が先に立ち、判断は先送りされます。
その結果、院長に判断が集中し、院長が不在・多忙な場面では組織全体が停止します。中間層は決める役割を持たないまま、単なる伝達役に固定され、上下の期待をつなぐだけの存在になります。
- 小さな決定が保留される
- 何でも院長判断になる
- 現場は様子見に入る
- 中間層は伝達係に固定される
判断が集中・停滞すると、組織は鈍くなります。スピードと主体性は同時に失われていきます。
3. 中間層が“緩衝材”として消耗する
役割が定義されていない中間層は、院長と現場の間で衝撃を吸収する存在になります。
上からの期待も、下からの不満も引き受けながら、決定権はない。この状態が続くと、中間層は疲弊し、守りに入ります。結果として、問題を上に上げず、現場にも踏み込まない“何もしない安全地帯”が生まれます。これが詰まりを固定化させます。
中間層が動かないのではなく、動けない構造があるのです。詰まりは人ではなく、設計の問題です。
4. 本当の原因は「中間層の役割を決めていないこと」
組織の詰まりを解消するには、中間層に何を期待し、どこまで任せるのかを明確にする必要があります。
- 情報整理の責任範囲
- 判断してよいテーマと金額・影響範囲
- 現場への指導・調整の権限
- 評価される成果の定義
中間層は自然発生しません。役割・権限・評価を設計して、初めて機能します。

まとめ
組織の詰まりは、現場の怠慢でも院長の独断でもなく、多くの場合中間層の役割不全から生じます。
情報が滞り、判断が止まり、緩衝材として消耗する。この構造を放置すると、組織は静かに弱っていきます。重要なのは、中間層に期待する役割を言語化し、判断できる前提条件を整えることです。
中間層が機能する組織では、情報は整理され、判断は分散されます。詰まりを解消することは、スピードと安心感を取り戻すことに直結します。
人を責める前に、構造を見直す。それが組織改善の近道です。
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