医院が成長期に入ると、売上や患者数、スタッフ数は順調に増えていきます。しかしその一方で、「なぜか院内がギスギスし始めた」「以前よりトラブルが増えた」「院長が現場の火消しに追われている」といった違和感が生じることがあります。
これは個々のスタッフの問題ではなく、組織が拡大したにもかかわらず、仕組みや役割設計が追いついていないサインであることがほとんどです。成長期は、医院が強くなるチャンスであると同時に、組織が崩れるリスクが最も高い時期でもあります。
本記事では、成長期に見逃してはいけない「組織崩壊の兆候」を整理します。
成長期に起こりやすい組織崩壊のサイン
1. 「院長が全部見ている」状態が続いている
成長期に入っても、意思決定・判断・調整のすべてを院長が抱え続けている医院は、非常に危険な状態です。人が増えるほど判断量は増え、現場対応に追われることで、戦略的な視点が失われていきます。
- 小さな判断でも院長確認が必要
- 主任やチーフが名ばかりになっている
- 院長不在時に現場が止まる
- 院長の疲弊が目立ち始める
これは「頑張っている証拠」ではなく、仕組み化が遅れているサインです。院長がボトルネックになると、組織は必ず不安定になります。
2. スタッフ間の不満が“横流し”で広がり始める
組織が崩れ始める医院では、不満が正規ルートではなく、雑談や裏の会話で共有されるようになります。これは、意見を安心して表に出せない状態が生まれている証拠です。
- 相談より愚痴が増えている
- 「どうせ言っても変わらない」という空気
- 特定の人を中心に不満が集まる
- 院長の耳に入る頃には話が歪んでいる
この状態が続くと、問題は個人ではなく文化として固定化されていきます。不満が“構造化”される前に、仕組みで受け止める必要があります。
3. 役割と責任の境界が曖昧になっている
成長期には業務が増え、忙しさも増します。その結果、「誰が何を決めるのか」「どこまでが自分の責任か」が曖昧になりやすくなります。
- 仕事の押し付け合いが起きる
- 同じミスが繰り返される
- 判断基準が人によって違う
- 責任の所在が不明確
これは能力不足ではなく、役割設計が未整理な組織の典型的症状です。役割が曖昧なまま成長すると、必ず摩擦が生じます。
4. 「うちは大丈夫」という油断が出始めている
組織崩壊の前兆として最も厄介なのが、「今までは何とかなってきた」という成功体験への依存です。成長初期のやり方が、次のフェーズでも通用するとは限りません。
- ルールや仕組みが後回し
- 人間関係で何とかしようとする
- 問題が起きてから対応する癖
- 客観的な組織チェックをしていない
成長期こそ、感覚ではなく構造で組織を見る視点が求められます。油断は、静かに崩壊を進めます。

まとめ
成長期に起こる組織崩壊は、突然起きるものではありません。必ずその前に、小さなサインが現れています。
院長依存、役割の曖昧さ、不満の横流し、仕組み不足。これらはすべて「次の成長段階に進む準備が必要」という組織からのメッセージです。
成長を止めない医院は、問題が大きくなる前に“構造”を見直します。組織づくりとは、人を縛ることではなく、人が安心して力を発揮できる土台を整えることです。
今の医院がどの段階にあるのか、一度立ち止まって確認することが、安定成長への第一歩になります。
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