最近よく聞く「NPS®」とは? 満足度との違いをわかりやすく解説します
「NPS®」ってよく聞くけど、何のこと?
最近、医療機関や企業のアンケートで「NPS®」という言葉を目にすることが増えてきました。
「患者満足度とどう違うの?」「なんでそんなに注目されてるの?」と疑問に思われる院長先生も多いのではないでしょうか。
今回は、この「NPS®(ネット・プロモーター・スコア)」について、基本的な考え方から、従来の満足度調査との違い、クリニックでの活用方法までわかりやすく解説します。
NPS®とは?――紹介したくなるかどうかを問う指標
NPS®とは、「あなたはこのクリニックを友人や家族に勧めたいと思いますか?」というたった1つの質問で、患者のロイヤルティ(忠誠度)を測る手法です。
回答は0〜10点の11段階で評価してもらい、以下のように分類されます。
- 推奨者(9〜10点):積極的に紹介してくれる人
- 中立者(7〜8点):満足しているが紹介まではしない人
- 批判者(0〜6点):不満を持っている、もしくは無関心な人
この分類をもとに、
NPS = 推奨者の割合 − 批判者の割合
というシンプルな計算式でスコアを算出します。
「満足度」と「NPS®」の違いは?
患者満足度は、「治療内容に満足したか?」「スタッフの対応は丁寧だったか?」といった項目に対して5段階や10段階で回答してもらう形が一般的です。
これに対してNPS®は、「満足しているかどうか」ではなく、その体験を他人に勧めたいかどうかを聞く点が大きな違いです。
つまり、
- 満足度:現在の満足感を評価
- NPS:将来的な“行動意欲”を評価
という違いがあります。
実際、「満足」と回答した人の中にも、「紹介はしたくない」という人が一定数存在します。
NPSはこの“紹介される可能性”を測ることで、リピート率や口コミ、地域での評判形成に近い情報を得ることができます。
なぜ医療機関でも注目されているのか?
従来、NPSはAppleやAmazon、BMWなど大手企業で活用されていましたが、最近では医療や美容クリニックでも導入が進んでいます。
その理由は以下の通りです:
- 患者の紹介・口コミが来院動機の上位にある
- 満足度だけでは“隠れた不満”を拾いきれない
- 経営改善やスタッフ教育のヒントになる
特に、自費診療や美容領域では“体験”そのものがサービスの中心になるため、紹介意欲=ブランド評価にも直結します。
スコアを見るだけでは不十分? NPS®を活かすコツ
NPSの数値だけを追いかけても、あまり意味がありません。
大切なのは、「なぜその点数をつけたのか?」という自由記述のコメントです。
たとえば:
- 「9点」でも「受付の方が丁寧だったけど、説明が少し足りなかった」
- 「5点」でも「先生は良かったが、待ち時間が長かった」
など、患者さんの“声”を定性的に集めることで、改善すべきポイントが明確になります。
クリニックとしては、スコアそのものよりも推奨者を増やし、批判者を減らす行動に焦点を当てることが大切です。
E-Pサーベイでも「NPS®」が設定できます
弊社が提供している「E-Pサーベイ」では、NPSの設問を簡単に設定できる仕組みを整えています。
初期設定では、
「このクリニックを、友人や知人にどの程度おすすめしたいと思いますか?」
というNPS設問と、その理由を記述してもらう欄を用意。
集計結果はグラフやスコアで一目瞭然。さらに、属性(年齢や性別など)を入力していれば、全体とセグメントした属性での差も確認できます。
自院の“強み”と“改善点”を把握し、スタッフと共有しながらPDCAを回していく材料として最適です。

まとめ
NPS®は、単なる満足度を超えて、患者さんが「どれだけ信頼し、他人に勧めたいと思っているか」を測る指標です。
クリニックにおける紹介・リピートは、信頼の証であり、成長のエンジンでもあります。
数値の上下に一喜一憂するのではなく、背景にある“患者の声”を丁寧に読み取りながら、日々の改善につなげていくことが重要です。
「最近NPSという言葉を聞くけどよくわからない…」という段階から一歩踏み出し、院内の接遇や業務の見直しのきっかけとして、ぜひ取り入れてみてください。
まずは、“今の患者さんの声”を知ることから始めてみませんか?
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