朝、スタッフからLINEが届く。
「体調が悪いので今日休みます」
以上。
それを見た院長や責任者が、「え?それだけ?」と思うことはないでしょうか。
もちろん、体調が悪ければ休むことはあります。無理をして出勤することが患者さんや周囲のスタッフにとって良くない場合もあるでしょう。
問題は、休むことではなく、その伝え方です。
自分が休めば、予約や担当業務の調整が必要になり、他のスタッフがその仕事をカバーすることになります。
それにもかかわらず、「休みます」という一言だけで本人の中では連絡が完了している。
これは本人の常識だけを責めるのではなく、医院として「欠勤時に何を報告するのか」を教える必要がある問題でもあります。
今回は、LINEで一方的に「休みます」と連絡してくるスタッフへの対応について考えてみましょう。
LINEで「休みます」。え?それだけ?
欠勤は「宣言」ではなく「報告・相談」
まずスタッフに理解してもらいたいのは、欠勤連絡の意味です。
- できるだけ早く責任者へ連絡する
- 現在の状況を簡潔に説明する
- 担当業務や引き継ぎ事項を伝える
- 今後の見込みについても分かる範囲で伝える
体調不良であれば、長い文章を送る必要はありません。しかし、「本日休みます」だけでは、医院側は必要な情報を確認するために改めて連絡しなければなりません。「昨夜から発熱があり、本日の勤務が難しい状態です。○○の対応をお願いする必要があります。明日の勤務については夕方までに改めて連絡します」など、医院側が次の対応を考えられる情報まで伝えることが大切です。
欠勤連絡は、自分の予定を知らせるだけではなく、医院がその後の対応を取るための業務連絡です。
「休むと周囲がどうなるか」を教える
本人には悪気がなく、自分が休んだ後に何が起こるのかまで考えていない場合もあります。
- 誰かが担当業務を引き継ぐ
- 人員配置を変更する必要がある
- 予約や業務予定に影響することがある
- 他のスタッフの負担が増える
だからといって、「みんなに迷惑をかけるんだから休むな」という話ではありません。休む必要があるときには休めばよいのです。ただし、自分の欠勤によって周囲に調整が必要になることは理解してもらいます。
その認識があれば、「休みます」の一言ではなく、「○○についてお願いします」「急な欠勤ですみません」といった配慮も自然に生まれます。休む権利と、社会人として周囲へ配慮することは両立します。
「普通それくらい分かるでしょ」で済ませない
院長やベテランスタッフからすると、「欠勤するときの連絡くらい社会人なら分かるだろう」と思うかもしれません。
しかし、何を常識と考えるかは人によって違います。
前の職場ではLINEで一言送れば済んでいたのかもしれませんし、そもそも欠勤時の連絡方法をきちんと教えられた経験がない可能性もあります。
そこで、「非常識だ」「そんな連絡の仕方はあり得ない」と感情的に注意するより、「当院では欠勤するときに、誰へ、何時までに、どの方法で、何を伝えるのか」を明確にした方が改善につながります。
一度ルールとして伝えたにもかかわらず繰り返すのであれば、その時点で本人の勤務姿勢として指導すればよいのです。
常識に任せて注意するのではなく、医院として求める行動を具体的に教えることがスタッフ育成の基本です。
欠勤連絡のルールを医院で決めておく
同じ問題を繰り返さないためには、個人への注意だけで終わらせないことも大切です。
- 誰に連絡するのかを決める
- 電話・LINEなど連絡方法を決める
- 何時までに連絡するのかを決める
- 報告すべき内容を決める
例えば、始業○分前までに責任者へ連絡する、緊急時を除きグループLINEだけで済ませない、担当業務の引き継ぎ事項があれば伝えるなど、医院の実情に合わせて決めます。
新人教育の段階で説明し、就業ルールとして全員が分かる状態にしておけば、「私はこういうつもりでした」という個人差も減らせます。
欠勤のたびに院長が腹を立てるより、最初から医院のルールにしておく方がずっと合理的です。

まとめ
LINEで「休みます」とだけ送られてくると、「社会人としてどうなの?」と思ってしまうこともあるでしょう。
しかし、その一言だけを見て本人の人間性まで否定しても問題は解決しません。
必要なのは、欠勤することと欠勤時の連絡方法を分けて考えることです。
体調不良などで勤務できないのであれば、必要に応じて休む。一方で、休むことで医院には人員配置や業務の調整が発生します。そのために必要な情報を責任者へ報告するところまでが欠勤連絡です。
そして、「それくらい常識でしょう」で終わらせず、医院として連絡方法を決めておきます。
「休むな」と教えるのではありません。「休む必要があるときには休んでよい。ただし、仕事を一緒にしている人への報告と配慮はきちんとしよう」と教えることが大切です。
欠勤連絡一つにも、そのスタッフが自分だけでなく周囲の仕事まで考えられているかが表れます。
一度、自院を振り返ってみてください。欠勤時の連絡をスタッフ個人の「常識」に任せず、誰に・いつまでに・何を伝えるのかまで明確にできていますか?
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