スタッフ評価がうまくいかない医院の多くは、「能力」ではなく「感情」に評価が引っ張られてしまう構造を抱えています。
好き・嫌い、相性、期待値の差、最近の出来事などが無意識に影響し、評価の公平性が失われると、スタッフの不満・不信感につながり、組織の空気まで悪化します。
一方、公平な評価ができる医院は、客観視点を意識的に組み込み、評価を“感情の意見”ではなく“行動の観察結果”として扱っています。
本記事では、評価に感情を混ぜないための具体的な視点を解説します。
評価に“感情”を入れないための客観視点
1. 感情ではなく“行動事実”に評価軸を置く
人はどうしても印象に影響されやすく、評価には感情が混ざりがちです。公平な評価を実現するためには、「感じたこと」を採点材料にするのではなく、「実際に見た行動」に視点を戻す必要があります。行動に基づく評価は、誰が見ても同じ判断ができ、評価の透明性が高まります。
- 表情・声・言葉遣いなど行動で説明できるものを採点
- 良い行動・改善行動を“具体例”で記録
- 印象や感情的な表現を評価表から排除
- 「何があれば合格か」を事前に定義しておく
行動評価に統一すると、感情の入り込む余地が減り、公平性が格段に高まります。スタッフも納得感を持って評価を受け取れるようになります。
2. 評価を“複数の視点”で決める仕組みを持つ
ひとりの評価者だけが採点すると、どうしても評価が主観に偏りやすくなります。複数の人が「同じ基準」で評価する医院は、ブレが少なく、感情による歪みを最小限に抑えられます。
- 院長+リーダーの複数評価
- 行動基準を共通言語として採点
- 評価理由を“行動事実”で説明
- スタッフへのフィードバックも複数視点で行う
複数の視点を使った評価は、点数の正確性だけでなく、スタッフの納得感を高める力があります。
感情を排した“透明な評価”に近づきます。
3. 評価は“直近の出来事”に左右されやすい
評価の落とし穴は、「近接誤差」と呼ばれる心理現象です。
人は直近の出来事を強く印象に残し、それが評価全体に過大に影響してしまいます。たとえば、普段はよく頑張るスタッフでも、評価直前にミスが続くと低く感じてしまう。逆に、普段の姿勢に課題があっても、評価前に頑張ると高く見える。
これは感情ではなく“脳の仕組み”で起こるため、意識的に対策が必要です。そこで重要なのが、 日々の記録を残す仕組みと、評価期間全体を見る“長期視点”です。
直近だけでなく、数ヶ月の行動記録を振り返ることで、評価の揺れは大幅に減ります。評価者の感情と記憶に頼るのではなく、行動データをもとに判断することが、公平で一貫した評価を実現します。
記録は感情を排除する最大の武器です。
4. “基準の事前明示”が感情混入を防ぐ最も強力な方法
評価は「採点する前」に公平性が決まります。評価の基準が曖昧なままでは、評価者は感情に依存しやすく、スタッフも不安になります。“評価されるポイント”を最初に明確にするだけで、評価は驚くほど安定します。
- 行動基準を評価表に組み込む
- 基準を最初からスタッフへ共有
- 「できた状態」を具体例で示す
- 主観ではなく“基準に照らして採点”する
基準が明確だと、評価者も迷わず、スタッフも安心して働けます。感情を入れない評価は、事前準備で9割決まります。

まとめ
評価に感情を混ぜないためには、“行動事実を見る視点”と“基準の明確化”が不可欠です。
感情をゼロにすることはできなくても、仕組みを整えることで感情の影響を最小限にできます。公平な評価はスタッフの信頼を生み、成長意欲を引き出し、組織全体の安定につながります。
評価制度は“人を裁くもの”ではなく、“人を育てる仕組み”です。客観的な評価ができる医院では、スタッフが安心して働けるだけでなく、フィードバックの質も高まり、行動改善のスピードが大きく向上します。
評価に客観性が生まれた瞬間から、育成は確実にうまく回り始めます。
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