人材紹介業を利用するメリット・デメリット~採用できないときの選択肢としてどう考える?~

「求人を出しても応募が来ない」  そんな状況が続くと、選択肢の一つとして出てくるのが人材紹介会社の利用です。

特に有資格者の採用では、人材紹介会社から営業を受けた経験のある院長も多いのではないでしょうか。

紹介してもらえるなら助かる。一方で、

「紹介料が高い」

「そこまで払って採用する必要があるのか」

「すぐ辞められたら困る」

と利用をためらうこともあるでしょう。

人材紹介は決して安い採用方法ではありません。しかし、紹介料の高さだけで良し悪しを判断するのではなく、採用までにかかる時間や機会損失まで含めて考える必要があります。

今回は、医院が人材紹介業を利用するメリット・デメリットを整理してみましょう。


目次

人材紹介を利用するメリット

最大のメリットは、自院だけでは接点を持てなかった求職者と出会える可能性があることです。

求人媒体の場合、基本的には掲載して応募を待つことになります。人材紹介では、登録している求職者の中から条件に合う人へ求人を案内してもらえる場合があります。

院長自身が求人原稿を何度も修正したり、応募を待ち続けたりする時間を考えれば、採用活動を外部に任せられることにも価値があります。特に「採用を急いでいる」「求人を出しても応募がない」という医院では、有力な選択肢の一つになります。


一番のデメリットはやはり紹介料

人材紹介を利用するとき、院長が最も気になるのは費用でしょう。

求人媒体であれば掲載料を払って複数人採用できることもありますが、人材紹介は採用が成立すると成功報酬が発生する契約が一般的です。そのため、「一人採用するのにこれだけかかるのか」と高く感じるのも当然でしょう。

また、紹介された人だから長く勤務してくれるという保証もありません。早期退職時の返金規定なども会社によって異なります。利用するのであれば紹介料だけでなく、返金条件や採用成立の条件など契約内容まで事前に確認することが重要です。


「紹介料が高い」だけで判断してよいのか

仮に人材紹介を使わず、半年間有資格者を採用できなかったとします。

その間、既存スタッフへ負担が集中するかもしれません。予約を十分に受けられない、診療体制を広げられない、院長自身の業務が増えるといったことも考えられます。

つまり採用費用を考えるときには、「いくら払ったか」だけでなく、「採用できないことで何を失っているのか」という視点も必要です。

例えば人材紹介によって予定より早く採用でき、そのスタッフが長く勤務して医院に貢献してくれるのであれば、紹介料を支払っても結果的に合理的な採用になる可能性があります。

反対に、急いでいないのに人材紹介だけに頼り続ければ、採用コストが必要以上に高くなることもあります。

人材紹介料を単なる経費として見るのではなく、「採用までの時間を短縮するための費用」として考えると、判断の仕方も変わってきます。


人材紹介だけに採用を依存しない

人材紹介にはメリットがありますが、それだけを採用手段にする必要はありません。

人材紹介会社は採用を支援してくれますが、自院に合う人材かどうかを最終的に判断するのは医院です。「紹介会社が連れてきたから大丈夫」と考えず、通常の採用と同じように面接し、仕事内容や条件、医院の考え方について双方で確認する必要があります。

そして重要なのが採用後です。高い紹介料を払って採用しても、職場環境に問題があって短期間で退職してしまえば、また採用活動を繰り返すことになります。採用方法を増やすことと、採用した人が定着する医院をつくることはセットで考えましょう。


人材紹介業には、明確なメリットとデメリットがあります。

自院だけでは出会えなかった求職者と接点を持てる可能性があり、採用活動の負担を減らせる一方、採用時には相応の紹介料がかかります。

そのため、「紹介料が高いから使わない」「紹介してくれるから全部任せる」という両極端な判断はおすすめできません。

求人媒体で十分応募が集まるのであれば、あえて人材紹介を利用する必要性は低いかもしれません。

反対に、有資格者が不足して診療体制に影響が出ているのであれば、採用できない期間による損失と紹介料を比較して考える必要があります。

そして、人材紹介会社を利用したとしても、採用するかどうかを決めるのは医院です。入職後に育成し、定着してもらうのも医院です。

人材紹介は「高い採用方法」ではなく、「費用をかけて採用の選択肢を増やす方法」の一つです。自院の採用状況に合わせて、使うかどうかを判断しましょう。


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