感情で動くタイプのスタッフは、場の空気や人間関係に敏感で、環境の変化に大きく影響を受けやすい傾向があります。
ポジティブなときにはチームを明るくしますが、否定やストレスが続くと急速に意欲を失ってしまうことも。
リーダーに求められるのは「理屈で説く」よりも「気持ちに寄り添う」関わり方です。
今回は、感情型スタッフのモチベーションを安定させ、長く活躍してもらうための4つのポイントを解説します。
感情で動くタイプのモチベーション管理― 共感が生む安定、安心が生む信頼 ―
① 感情型スタッフの特徴を理解する
感情型の人は「人とのつながり」をモチベーションの源にしています。
そのため、指示やルールよりも“雰囲気”や“言葉のトーン”に反応します。
たとえば、
- 叱られるよりも「気にかけてもらえた」と感じる言葉で変わる
- 仲間との関係が良いときほどパフォーマンスが上がる
- 無視や冷たい態度に強いストレスを感じる
感情型スタッフには「人間関係の安定=モチベーションの安定」。
まずは彼らが安心して働ける“空気づくり”から始めましょう。
② 否定ではなく“受容”で関わる
感情で動くタイプに対して、正論や冷静な指摘は逆効果になることがあります。
彼らが求めているのは「理解」ではなく「共感」です。
×「なんでそんな感情的になるの?」
○「そう感じたんですね。たしかに大変でしたね。」
否定ではなく受け止める姿勢が、相手の安心感をつくります。
安心が得られたあとで初めて「では次はどうしようか」という前向きな話し合いができるのです。
“受け止めてから伝える”――これが感情型マネジメントの基本です。
③ 感情の波を予測し、支える言葉を準備する
感情型スタッフは、日によってモチベーションの波が大きい傾向があります。
リーダーはその波を「気分屋」と決めつけず、“変化を予測して支える”ことが重要です。
たとえば、
- 忙しい日には「今日は助けてもらえて本当に助かりました」
- 困っている様子なら「何か手伝えることある?」
このような“タイミングの良い声かけ”が、感情型スタッフの安定剤になります。
人は「自分を見てくれている」と感じると、不安が落ち着き、前向きな行動へと変わります。
④ 小さな成功体験と感謝を積み重ねる
感情型スタッフは「結果より気持ち」を重視する傾向があります。
そのため、数字や評価よりも“感謝される体験”がモチベーションになります。
- 「あなたの対応で患者さんが笑顔でした」
- 「昨日のフォロー、本当に助かりました」
このような“感謝と称賛の言葉”は、感情型スタッフにとって最大のエネルギー源です。
小さな成功体験を一緒に喜び、ポジティブな感情を共有する――
それが彼らを長く活躍させる秘訣です。

まとめ
感情で動くタイプは、決して扱いにくい存在ではなく、チームの雰囲気を変える力を持っています。
その力を活かすために、リーダーが意識すべき4つのポイントは次の通りです。
- 特徴を理解し、“雰囲気づくり”を大切にする
- 否定ではなく“受容”から関わる
- 感情の波を予測し、支える言葉をかける
- 感謝と小さな成功体験を積み重ねる
共感が人を育て、安心が人を動かします。
“気持ちを支えるマネジメント”こそが、感情型スタッフの力を引き出す鍵です。
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