スタッフとの個人面談を定期的に行っている医院も増えています。
しかし、実際に面談を始めてみると、
「何を話せばよいのか分からない」
「最近どう?と聞いて終わってしまう」
「結局、院長からスタッフへの注意や要望ばかりになる」
といったことも少なくありません。
個人面談は、普段の業務中には聞きにくいスタッフの考えや悩みを知り、成長を支援する貴重な機会です。一方で、目的や話す内容を決めずに行えば、単なる雑談になったり、スタッフにとって「何を言われるのだろう」と身構える時間になったりします。
今回は、スタッフとの個人面談で何を話し、どのように日々の仕事や成長につなげればよいのかを考えてみましょう。
スタッフとの個人面談は何を話せばよいのか
まず本人の話を聞く
個人面談というと、院長や上司がスタッフを評価し、それを伝える場だと考えがちです。しかし、最初に行いたいのは本人の話を聞くことです。
- 最近の仕事についてどう感じているか
- 困っていることや悩みはないか
- うまくできるようになったことは何か
- 今後できるようになりたいことは何か
「最近どう?」だけでは、「特に問題ありません」で終わってしまうことがあります。「今の仕事で困っていることは?」「以前よりできるようになったと思うことは?」など、具体的に質問することが大切です。
また、すぐにアドバイスをするのではなく、まず本人の話を最後まで聞きます。個人面談は、普段見えていないスタッフの考えを知る時間でもあります。
できていることと改善してほしいことを伝える
面談では、医院側からスタッフへフィードバックすることも必要です。
- できていることを具体的に伝える
- 成長した部分を本人に知らせる
- 改善してほしい行動を明確にする
- 今後期待していることを伝える
改善点ばかりを伝えると、スタッフにとって面談が「注意される時間」になってしまいます。反対に、良いことだけを話して課題に触れなければ育成にはつながりません。「患者さんへの説明が以前より丁寧になった」「周囲への声掛けが増えた」など、できていることを具体的に伝えたうえで、改善が必要なことについても事実をもとに話します。
本人が現在どのように評価され、次に何を期待されているのかが分かる面談にすることが重要です。
将来の希望や目標について話す
日々の仕事だけをしていると、スタッフが今後どのように働きたいと考えているのかを聞く機会は意外とありません。
もっとできる仕事を増やしたい人もいれば、専門的な知識や技術を身につけたい人もいます。リーダーを目指したい人もいれば、役職より現在の仕事を深めたい人もいるでしょう。
医院側が期待している成長と、本人が希望している方向が一致しているとは限りません。
だからこそ面談では、「今後どのような仕事をしてみたいですか?」「半年後に何ができるようになっていたいですか?」といった話もしてみます。
そして、本人の希望をすべて受け入れるのではなく、医院として期待する役割とすり合わせていきます。
個人面談は現在の評価を伝えるだけでなく、本人のこれからを一緒に考える時間でもあります。
最後に「次に何をするか」を決める
良い話ができても、その場だけで終わってしまえばスタッフの成長にはつながりません。
- 次に取り組むことを決める
- 具体的な行動まで落とし込む
- 必要な支援や教育を決める
- 次回面談で確認することを残す
例えば、「患者さんへの説明力を高めたい」で終わらせるのではなく、「次回までに説明用資料を使ったロールプレイを3回行う」など、実際の行動へ落とし込みます。医院側が研修への参加や練習時間の確保などを支援する必要があれば、それも決めておきます。
そして次回の面談では、前回決めたことから確認します。面談を「話して終わる時間」にせず、「話す→決める→実行する→次回確認する」という育成のサイクルにすることが大切です。

まとめ
スタッフとの個人面談で、特別に難しい話をする必要はありません。
まず本人から現在の仕事について聞く。医院側からできていることと改善してほしいことを伝える。そして、本人が今後どうなりたいのか、医院として何を期待しているのかをすり合わせます。
最後に、次回までに取り組む具体的な行動を決め、その後の面談で確認する。
この流れがあれば、個人面談は単なる雑談でも評価を伝えるだけの時間でもなく、継続的なスタッフ育成の仕組みになります。
個人面談で大切なのは「何を話したか」だけではありません。スタッフの現在地をお互いに確認し、次に何をするのかまで決めることです。面談と面談の間にスタッフがどう成長したかを見ることに、本来の意味があります。
一度、自院の個人面談を振り返ってみてください。スタッフの話を聞き、医院からの期待を伝え、「次回までに何をするか」まで具体的に決められていますか?
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