場面に応じた表情の切り替え~いつも笑顔より、相手に合った表情を~

接遇では、「いつも笑顔でいましょう」と言われることがよくあります。しかし、本当に大切なのは、どんな場面でも同じ笑顔で接することではありません。

医療機関には、定期健診で来院される方もいれば、強い痛みや不安を抱えて来院される方もいます。また、嬉しい報告を受ける場面もあれば、深刻な説明をしなければならない場面もあります。

だからこそ、状況や患者さんの気持ちに合わせて表情を切り替えることが、質の高い接遇につながります。今回は、場面に応じた表情の使い分けについて考えてみましょう。


目次

笑顔だけが良い表情ではない

接遇では笑顔が大切ですが、それだけが正解ではありません。

患者さんが求めているのは、「笑顔」そのものではなく、「自分の気持ちを理解してくれている」と感じられる表情です。


患者さんの気持ちに合わせる

表情は、自分の気分で決めるものではなく、患者さんの状況に合わせることが大切です。

相手の気持ちに寄り添った表情は、「この人は自分を理解しようとしてくれている」という安心感につながります。


表情の切り替えは「共感」を伝えること

場面に応じて表情を変えるというと、「演技をするようで難しい」と感じる方もいるかもしれません。しかし、接遇で求められるのは演技ではありません。

例えば、患者さんが痛みを訴えているときに、終始笑顔で対応すると、「本当に話を聞いてくれているのかな」と感じさせてしまうことがあります。一方で、患者さんの話を真剣な表情で聞き、不安が和らいだタイミングで穏やかな笑顔を見せることで、安心感や信頼感は大きく高まります。

つまり、表情の切り替えとは、「患者さんの気持ちに共感していること」を自然に伝えるためのコミュニケーションなのです。


表情を意識する習慣を身に付けよう

表情は、少し意識するだけで大きく変わります。

表情を上手に切り替えられるスタッフは、患者さんから「安心して相談できる人」と感じてもらいやすくなります。


場面に応じた表情の切り替えは、患者さんへの思いやりを伝える大切な接遇です。いつも笑顔でいることよりも、その場面や患者さんの気持ちに合った表情で接することが、安心感や信頼につながります。

また、表情は言葉以上に気持ちを伝えることがあります。患者さんに寄り添う気持ちを表情で表現できるスタッフは、「この人なら安心して相談できる」と感じてもらえる存在になります。

まずは、患者さんの表情をよく見て、その気持ちに合わせた表情で接することを意識してみてください。相手に寄り添う表情が、より質の高い接遇を生み出します。

また、自分では気付きにくい身だしなみの癖もあります。ぜひ「接遇5原則チェックシート」を活用し、制服の状態を含めた日頃の接遇をセルフチェックしてみましょう。小さな見直しの積み重ねが、患者さんから選ばれる医療機関づくりにつながります。


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